スマホやデジカメで手軽に写真が撮れてしまう時代に、あえてトイカメラやフィルムカメラなどわざわざ手間のかかるカメラを使うのなら、デジカメでは味わえないカメラ・写真の楽しみ方、独特の仕上がりなどを味わってみたいものです。
ここではその中でも代表的な、多重露光、クロスプロセス、パーフォレーションプリントなどを紹介したいと思います。
上記の写真はNikon New FM2で撮ったクロスプロセスの写真です。
もくじ
多重露光とは
多重露光とは1枚の写真の中に複数の像を写すことです。
具体的には撮影のためにシャッターを切り、次の撮影のためにフィルムの巻き上げをする際に空巻きをして、フィルムは巻き上げずに同じコマの状態で再度シャッターを切ります。
そうすることで1つのコマに複数の像を写すことができ、結果として1枚の中に複数写真が重なった不思議な写真となります。
トイカメラやフィルムカメラの多くには多重露光の機能が備わっていて、巻き上げなくても何度もシャッターが切れたり、巻き上げのときにボタンを押すと空巻きになったりと、そういった形で多重露光ができます。
多重露光撮影のポイントは、重ねていくほどに明るく(白く)なっていくため、1回1回の撮影のときには露出アンダー(暗め)で撮ることです。
すべて重ねたときに適正露出になるようにするのですが、小難しいことはさておき、撮って見てを繰り返しで慣れていくと思います。
とはいえ、イメージ通りにならない(予想ができない)仕上がりになるのが面白いところなのでとにかくやってみる!です。
多重露光は最近ではスマホやデジカメでもできますが、撮ったものをその場で確認できないフィルムカメラは、重ねるときに前の像を頭の中にイメージして、次のを重ねて、、となるので出来上がった写真を見る楽しみが格別です。
多重露光が簡単にできるカメラ紹介
自分が使っているカメラの中で、多重露光が簡単に出来るカメラはこれです。
Nikon New FM2
巻き上げレバーの右についてる小さいレバーを引きながら巻き上げるだけでOK
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HOLGA(トイカメラ)
1枚撮影後に巻き上げずに次の撮影をするだけでOK
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blackbird, fly(2眼レフトイカメラ)
1枚撮影後に巻き上げずに次の撮影をするだけでOK
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クロスプロセス(クロス現像)ってなに?
クロスプロセス(クロス現像)とは、ポジフィルムの現像処理をネガフィルム用の現像液を使って行うことです。
このクロスプロセス現像を行うと、フィルム本来のカラーバランスが崩れ、予測のできない仕上がりになります。一般的にはコントラストが強く、彩度の高い鮮やかなものとなります。
繰り返すことでどのような仕上がりになるのかイメージができるようになっては来ますが、それでもカラーバランスが崩れる傾向はフィルムによって異なるため、予測できないドキドキ感が楽しめます。
もともとキャラの強いクロスプロセスはパーフォレーションとの相性も良いと思いますので、組み合わせての作品作りもオススメです。
クロスプロセスはどこでできるの?
一度クロス現像で使った現像液はクロス現像でしか使えなくなってしまうため、どこでもクロスプロセスをやってくれるというわけではなく、対応してくれるお店が限られます。
大手ではビックカメラやキタムラがクロスプロセスを対応してくれました。店舗によって取扱いが異なるみたいなので近くのお店に確認してみると良いでしょう。
パーフォレーションプリントって?
パーフォレーションとはフィルムの両端に空いているフィルム送り用の穴のことです。パーフォレーション撮影とは撮影時にこのパーフォレーション部分まで使って撮影することで、パーフォレーションプリントはそのパーフォレーション部分までプリントすることです。
トイカメラ愛好家なら一度はやってみたくなるのがこのパーフォレーションを使った作品作りです。
パーフォレーション撮影ができるカメラ紹介
blackbird, fly(2眼レフトイカメラ)
撮影フォーマットのフレームを付けずに撮影するだけでOK
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フィルム写真をPCなどにデジタル保存する方法
フィルムでアナログでせっかく作った作品ですが、最近ではInstagramたWeb上で発表したりすることが多いと思います。そのためには写真やフィルムをデジタル化する必要があります。フィルム写真をデジタル保存する方法はいくつかあります。
方法1)フィルム現像の時にメディア書き込みを依頼する
これが最も簡単です。フィルムを現像に出して同時プリントの際にCDやDVDへのメディア書き込みオプションを使うことでデジタル化できます。ただし、パーフォレーション部分は書き込めないことが多いと思いますので、パーフォレーション込みの作品にしたい時はこの方法ではできません。
方法2)フィルムスキャナーを使う
フィルム専用のスキャナーが市販されています。これを使うことで、ネガフィルム、ポジフィルム、サイズも様々なフィルムを比較的簡単にデジタル化することができます。
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方法3)プリントした写真をスキャナーで取り込む
お店でプリントまでしてもらった写真を、一般的なスキャナーで取り込む方法です。(コンビニなどでも出来るかもしれません)
また、スキャナーには一般的なフラットヘッドのスキャナーであっても、フィルムスキャン機能が備わっているものがあります。これを使うことで、プリントからもフィルムからもどちらからでもデジタル化することができます。自分はこの方法でやっています、
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